身代わり忠臣蔵

ムロツヨシの大ファンである私、待望の彼の主演映画である「身代わり忠臣蔵」を観てきた。映画大好きなのに、映画館で観るのは何だかんだで実に約半年ぶり。

彼の主演或いは準主演映画は、「マイダディー」や「神は見返りを求める」もあるが、粗筋だけ読んで、ちょっと此れは理不尽過ぎて耐えられんなと思いパスしていたのだ。

だが本作は、「超高速参勤交代」や「引っ越し大名」と同じ作者の作品という事で、絶対に面白いに違いないと思って迷わず観に行った訳だが、此れが予想以上に面白くて、特に終盤の、ネタバレになるから具体的には言えないが、まさかソレでアレをするとはというところで、もう笑いが止まらなかった。要はナンチャッテ時代劇ではあるが、討ち入りの場面等は本格的に撮られていて、緩急と言うか、思った程ハチャメチャ感はなく、意外にメリハリがある感じがした。

SNS等でムロツヨシで検索すると、ムロツヨシムロツヨシだったとか、ザ・ムロツヨシだったというコメントをよく観る。そういうコメントに、ファンとしてはたまにカチンとくる事もあるが、本作に関しては、そう言われても、全く異論はなしという感じだった。

それは何をやっても同じとかワンパターンとかいう事ではなく、彼の十八番でもある、がなり立てる系の3枚目演技も、シリアスな演技も2枚目演技も、彼が魅力を最大限発揮できる要素が、全て詰め込まれていたという事だ。基本は舞台人であるから声が大きいし、オーバーアクトになる事もあるが、騒いでない演技の時でも声が通る。此れは彼のファンの人なら同意してくれると思うんだが、イケメンでイケボであるから、カッコよくあるべき時には、最高にカッコ良く魅せてくれる役者である。

そんなムロツヨシに対して長年の盟友である永山瑛太や、林遣都川口春奈寛一郎柄本明さん等の芸達者な俳優さん達が、息の合ったお芝居で応戦してくれて、沢山笑わせてくれて、ちょっとジーンとして痺れてキュンとも出来る。

映画のストーリーは基本は史実に沿っているし、オチが変わる訳でもないのだが、最後までどうなるか分からない楽しみに溢れた映画だった。

 

本作は公開から間もなく、未だ当分公開されてると思うので、具体的な内容には触れないでおくが、終盤のアレでソレで笑わずにいられる人はまずいないと思うし、ムロツヨシだけはどうしても苦手、という人以外なら文句なく楽しめると思うので、皆さんも是非映画館で御覧になってみてください。